通信制高校を卒業してから、もう20年以上が経ちました。
結婚・出産を経て振り返ると、「あのとき通信制高校を選んでよかった」と心から思います。
とはいえ、当時はまだ“通信制高校”という言葉に偏見がありました。
今でこそ「自分のペースで学べる新しい高校」として理解が広まっていますが、当時はまだ「全日制に行けなかった人」というイメージを持つ人も多かったのです。

今でも通信制卒業を言うと、ほぼ必ず驚かれます。なんで?どうして?と聞かれるんですね。
そんな私が実際に感じた「困ったこと」「悲しかったこと」を、リアルにお話しします。
そして同じような悩みを持つ人に向けて、少しでも心が軽くなるように、今だから言える“前向きな視点”も一緒にお伝えします。

① 面接のたびに聞かれた「どうして通信制高校に行ったの?」
就職活動でもアルバイトの面接でも、100%聞かれた質問があります。
それが、「どうして通信制高校に行ったの?」という一言。
一見、ただの質問のように思えますが、この「どうして?」「なぜ?」という言葉には、“マイナスな印象を前提にした問い”が隠れているように感じていました。
私の場合、通信制高校を選んだ理由は明確でした。
もともと全日制高校に通っていましたが、入学前に「この学校では○○ができる」と説明を受けたことが、実際には“できない”ことが多く、正直に言えば“入学を促すための宣伝”だったと後に知りました。(先生が実際に言ったんです!)
「それなら、自分で夢をつかみに行こう!」
そう思って、自ら通信制高校へ転校を決意したのです。

面接ではこの経緯を正直に話していました。
すると、ほぼ毎回のように続いたのが――
「いじめが原因じゃないの?」
「不登校にはならなかったの?」
という、“疑い”を含んだ問いかけ。
たぶん、面接官も悪気があるわけではありません。
「入社後に続けられるかな?」という不安から出る質問なのだと、今なら理解できます。
でも当時の私は、何度も同じことを聞かれるたびに、「通信制高校って、そんなに特別なことなの?」と感じて、少し悲しくなりました。
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▶ 対処法:前向きな伝え方を意識する
通信制高校を選んだ理由は人それぞれ。
でも、受け答えに悩む人や、つらい理由で選んだ人も多いと思います。
そんなときは、次のように伝えると印象が変わります。
「自分のペースで学びたくて、いくつかの学校を比べて通信制を選びました」
「通信制で学んだことで、自己管理力や責任感が身につきました」
通信制高校で得た“学び方の工夫”や“自主性”は、社会に出てから確実に強みになります。
正直に話すのも素敵ですが、「自分の選択をどう生かしたか」を語ることで、むしろ好印象を持たれることも多いです。

通信制でよかったこと、皆が知らない「いいところ」を教えてあげよう!と思いながら伝えていました。

② 就職・アルバイトで不利に感じた瞬間も
1つ目のエピソードにも繋がりますが、通信制高校を卒業したというだけで、不合格になったこともありました。
理由は説明されませんでしたが、他の応募者の話を聞くうちに、「通信制だったからかもしれない」と気づいたことがあります。
これは20年前の話ですが、正直、今でも完全に偏見がなくなったとは言えません。
ただ、これはもう、気にしなくていい時代です。
▶ 通信制に対するイメージは、確実に変わってきている
通信制高校の生徒数は年々増え、今では全国の高校生の20人に1人が通信制に通う時代です。
全日制と同じ高校卒業資格が得られ、進学も就職も可能。
芸能活動やスポーツ、在宅ワークや家業との両立をする生徒も多く、「通信制=特別」ではなくなってきています。
それでも、古い価値観を持つ人がいるのも現実です。
そんな会社や職場に出会ったときは、こう考えてほしいのです。

「ただ“ご縁がなかっただけ”」
通信制だから不採用にする会社は、柔軟性や理解力に欠けています。
むしろ、そうした場所に無理して入らなくてよかった。
今の時代にその考え方をしている会社の方が、時代遅れでマイナスな印象です。
あなた自身を評価してくれる場所は、必ずあります。
通信制高校での経験は、強さとしなやかさを育てる時間です。

実際にマイナスイメージのまま、仕方なく採用された会社は、やはりいろんな場面で問題が多かった印象。

③ “一般的な高校生活”がないことへの寂しさ
これは、通信制高校の卒業生なら一度は感じたことがあると思います。
私自身も、高校2年で転校したため、修学旅行はなくなり、体育祭、文化祭、始業式・終業式など――
いわゆる“高校の思い出”と呼ばれる行事が通信制ではありませんでした。
正直、最初の頃は少し寂しかったです。
「みんなが楽しそうな高校生活を送っているのに、私は違う」と感じたこともありました。
でも、通信制だからこそできた経験もたくさんあります。
自由な時間を活かして、アルバイトをしたり、ボランティア活動をしたり。
自分で計画を立てて行動する力を、早い段階で身につけられたのは、通信制高校ならではの大きな財産です。

通信制のシステムに慣れてきたころ、全日制のみんなに羨ましがられるようになりました。自由をどう活かすか?で、心も変化します。
今となっては、主人ですら「羨ましい高校生活」と言ってくれるほど。
振り返ってみると、あの頃の経験が今の私の“生き方の土台”になっています。

通信制高校を卒業して感じたこと
通信制高校を卒業して困ったことは、確かにいくつかありました。
でも、それ以上に、得られたものの方がずっと大きかったと感じています。
- 面接で理由を聞かれても、堂々と答えられる自分になった
- 偏見に出会っても、「それはご縁がなかっただけ」と思える強さがついた
- 一般的な思い出がなくても、自分だけの時間を楽しめた
通信制高校で過ごした時間は、私にとって“自分を知る時間”でした。
自分のペースで、自分の道を選べる力を身につけたからこそ、今の私があります。

最高だった!といえるには、「自分に合った学校選び」がカギを握ります。
✅ 自分に合った通信制高校の見つけ方|後悔しないための選び方と体験談

まとめ|通信制高校を選んだ自分に自信を持って
通信制高校は、今や誰にとっても選択肢のひとつです。
「普通の高校生活」ではなくても、自分らしく学べる環境を選んだことは、誇っていいこと。
20年前よりも、通信制高校の価値は格段に高まっています。
そしてこれからも、通信制を選ぶ人は増えていくでしょう。
困ったことがあっても、悲しい瞬間があっても――
それを糧にできる強さを育ててくれるのが、通信制高校です。
あなたが選んだその道は、間違っていません。
どんな形であっても、「自分のペースで前へ進む」ことに、変わりはないんです。


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